ノモア

no more, no less

精神的自由権

精神的自由権

思想および良心の自由、信教・表現・学問の自由など、特に憲法上、個人の精神活動として保障される自由権

 

憲法第19条「思想・良心の自由」を前提とした、「表現の自由」などの権利がこれにあたります。

 

心の中で何を思っていても誰かの権利を侵害することはないので罰せられることもない、という権利です。

 

しかし、他者に伝わるようにした時点で、「公共の福祉」による制約が生まれます。

 

日本国憲法

第12条:
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

 

第13条:

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

 

民法

第1条【基本原則】:
1.私権は、公共の福祉に適合しなければならない。
2.権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
3.権利の濫用は、これを許さない。
民法第90条【公序良俗】
公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。

 

世界人権宣言

第29条: 
すべての人は、自己の権利及び自由を行使するに当たっては、他人の権利及び自由の正当な承認及び尊重を保障すること並びに民主的社会における道徳、公秩序及び一般の福祉の正当な要求を満たすことをもっぱら目的として法律によって定められた制限にのみ服する。 

 

 憲法でも私法でも、「公共の福祉」に反する行為を認めていません。

 

表現の自由」は、

個々人が表現を通じて自己の人格を形成・発展させるという自己実現の価値と、個々人が表現を通じて政治的意思決定に関与するという自己統治の価値という2つの意義があるとされる。

という意義をもって保証されています。

 

基本的には、様々な意見を出し合って社会をよりよくしていくために認められている権利、と解釈されます。

 

「公共の福祉」に制限を受けることからも分かるように、これは何でもかんでも許される無法権利ではありません。

 

不快に感じる人が多いものは権利として認められませんし、青少年の育成保護は大人の権利よりも強く守られます。

 

また、各項を読むと分かるように、「公共の福祉」という制約は、同時、または前提(基本原則)として発生する縛りです。

個人の権利と同等か、個人の権利を認める前提だということです。