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ノモア

no more, no less

経験主義者が増えていく

ネット文化に批判的な大人は、「頭でっかちになる」「まずは行動しろ」と言います。

でも、そんな心配しなくて、情報化社会では経験主義者が増えていくのではないかという気がしています。

 

ネットのおかげで、あらゆる分野で参入壁は下がっていると思います。

手順や経験談を直ぐに参照できますからね。

でも同時に、嘘や誤報に触れる機会も増えたと思います。

そんな中でリテラシーを保つには、自分が経験するのが手っ取り早いです。

 

経験にも主観は混ざるものですが、皆がやっていることを、自分だけやらないのでいるのは、しんどいものです。

意見が通り難くなったり、立場が弱くなったりしますから。

 

「好みじゃない」という意見ひとつとっても、未経験だと「それは食わず嫌いだよ」「実態を知らないだけだ」と言われてしまいます。

「やってみたけど好きになれなかった」と言う為だけに、経験するわけです。

 

それに、たとえば『不味いお菓子』が売られたら、ちょっと食べたくなったりしますよね。

知的好奇心と言えば聞こえはいいですが、要は他人を信じていないのだと思います。

広告やステマは、そんな人間の心理を巧みに利用していますね。

 

レジャー人口は増えている、かも?

私は海が好きで、釣りや波乗りをしますが、ここ数年で家族連れや若者グループが急増しています。

5月にもなると、ひとつの海岸に100人くらいはいて、ひしめき合っています。

 

他にも、登山、コスプレ、起業や投資など、一昔前には少し敷居が高かったものでも、人口が増えていますよね。

不倫や性風俗なんかも似たところがあるかもしれません。

 

おそらく、始めるキッカケは、大学生になったら1度くらいはコンパしたいみたいな気持ちに近いのでしょうが、幾つか思う所があります。

 

1.TVの影響は大きい

ある時を境に、趣味にサーフィンをあげる芸能人が増えました。

俳優さんやタレントさん達の間で広まったこともあって、サーフィンはオシャレスポーツとして認識されるようになったのだと思います。

 

私が若い頃、その当時の若者の間でボディボードが流行りました。

それもキッカケは芸能人だったような気がしますが、今ほど爆発的ではなかったと記憶しています。

レジャーの1つとして、海の遊びにボディボードを加える程度というか。

 

他にも、性関係・ギャンブルを流行らせたのも芸能人ではないかと思います。

「デリヘル」を一般化したのも、関西のお笑い芸人さん達のような気がします。

 

良し悪しは別として、昔から視聴者はメディアの影響を受けやすく、その影響力は衰えていないと思います。  

 

2.「家族」から「単身者」へ

レジャーもスポーツも、出没する人の層は一定です。

若者グループ(男女・男だけ)・家族連れ・カップル・高齢者。

 

世の中には、家族連れが社会規範を作ってくれると思っている方がいるようですが、それは現実と違います。

 

家族連れの中には、若い人よりもずっとルール違反やモラル違反に抵抗のない人達がいます。

問題は子供ではなく、子供を免罪符に使った大人達です。

おそらく、最初からルールを知らずに飛び込んできているんだと思います。

 

ただ流行るだけでは、ルールを知らない人達が沢山入ってくるので、結果的にそのレジャーの寿命が短くなります。

また、環境整備と称して無駄な税金が投入されることもあります。

 

体感として、メインターゲットを「家族」から「単身者」へシフトする時期にきているのではないかと思います。

 

昭和までは、単位が家族でしたから、そこに合わせてレジャー等の仕組みができていたのだと思いますが、今は少し事情が違います。

 

家族連れはまとまったお金を使いますが、シーズン中だけです。

それに比べ、たとえばサーファーや釣り人は一年中海に出ていて、駐車場や釣り具屋、飲食店など、少額ずつですが地元にお金を落とし続けます。

 

これはあくまでも構造的な話で、レジャースポットが誰のものかなんてことではありません。

ただ、これからは単身者や単身者グループをメインに据えた社会システムに変えていく必要があるのではないかと思います。

 

おそらく、理屈としても体感としても、既にシフトの必要性を感じている方はいると思いますが、レジャースポットの有り方を考えているのは家族持ちの中高年~高齢者であるため、理想と現実にかなり温度差があるような気がします。

 

3.社会が鈍足になっていく

経験主義者が増えるということは、先人の知恵が活かされないということです。

ひとりずつ同じ過ちを通り、失敗を繰り返していくわけですから、同じ過ちが延々と繰り返されます。

 

たとえば、一時バイトの不適切行為が多発しましたよね。

 

【炎上まとめ】アイスケースに冷蔵庫……頻発する店内での不適切行為による炎上事案まとめ | ロケットニュース24

 

この件でも、他の不適切行為が話題になっていたにも関わらず、模倣犯らしき行為が続きました。

 

正確にいえば、この時にはもう海外では問題になっていましたから、知っていた人もいるかもしれませんし、たまたま同じようなことを思いついたのかもしれませんが、いずれにしても、行為者は軽い気持ちだったのだと思います。

 

色々と議論されていましたが、世間が議論に時間を費やすほどの問題ではなかったのだろうなと思います。

どんな対策をとろうが、こういったものは定期的に出てきますからね。

賠償金請求してサッと終わらせるのがいいと思います。

 

「昔から悪がきはこのぐらいの悪戯していた」って言う人もいますが、昔の悪ガキだって、大人に見つかればこっぴどく怒られました。

しかも、今の何百倍も厳しい、虐待まがいの方法で。

 

穏便に済む場合は、親が謝罪や弁償を担っていただけです。

 

迷惑をかけられた人が怒るのは当然です。罪も償わなければいけません。

でも、償ったらそれで終わりです。許されないほどの罪ではありませんから。

 

経験主義者が増えるということは、こうして足踏みしている時間が多くなるということだと思います。

そのぶん新しいものが生まれ難くなって、社会が鈍化していきます。

 

社会の進歩を急ぐ必要があるかどうかは分かりませんが、流れないと淀みます。

 

適度な流れを保つには、体感・行動・経験だけではなく、知恵や知識、人の意見に耳を傾けることも重要なのだと思います。

結局、経験によって得ているのは知ですしね。