読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ノモア

no more, no less

DVの実態(補足)

社会

前記事の補足として、DVの実態について書いておきます。

 

配偶者暴力(DV)被害者ネット支援室

いわゆるドメスティックバイオレンス(DV)とは | 配偶者からの暴力被害者支援情報 | 内閣府男女共同参画局

DVはドメスティックバイオレンスの略ですが、明確な定義はありません。

配偶者間における、肉体、精神、性などに関する暴力や虐待を総称したものです。

 

夫婦間と恋人間でDVの質が全く同じであるかどうか微妙なところですが、恋人間のDVは「デートDV」と表現されることが多いようです。

 

DVの実態

ドメスティックバイオレンス(DV)とは

夫婦間で起こる事件は増加しており、その内訳は、暴力事件93%、傷害事件93%、殺人56%となっています。

 

男女間における暴力に関する調査

被害者の内訳は、女性が33.2%、男性17.8%です。

2011年には男性被害者は13%ほどだったので、増えてきているようです。

しかし、男女では内容が違います。

 

「命の危険を感じた経験」は、女性-29.5%、男性-15.5%。

「怪我や精神的不調(をきたした)」は、29.7%、15.8%。

どちらについても、男性は「これまで全くない」が8割以上になっています。

 

中には、「男女で大差ないじゃないか!」「有識者女性にソースを出せといっても出せなかった」と憤る人もいるようですが、実際の検挙件数に違いがあります。

 

第3図 配偶者間(内縁を含む)における犯罪(殺人,傷害,暴行)の被害者(検挙件数の割合)(平成24年)

 

どういうことかというと、男性も被害者意識は持っているんです。

でも実態をみると、夫から妻に対する不満は内的事情であるのに対し、妻から夫に対する不満は刑事罰を受けるような程度であるということです。

 

この中で殺人だけは男性被害者が39.2%と、比較的高い割合になっています。

それでも6割以上の加害者が男性ではありますが、単なる粗暴の結果であった場合、傷害や暴行でも女性加害が多くなっていないと辻褄が合いません。

そうなっていないので、殺人については、別な要因が考えられます。

 

 殺人 主たる被害者との関係と動機

http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/55/image/image/h007003002049e.jpg

 

『非高齢者の親族殺』-「親族殺」の動機をみると、「激情・憤怒」が多いですが、「報復・怨恨」や非突発性の動機傾向があることも見てとれます。

 

親や配偶者からの叱責や暴行に対する抵抗が比較的多く

夫婦間の動機では、暴行に対する「抵抗」というのが見逃せない要素です。

 

第5図 婚姻関係事件における申立ての動機別割合

 

この男女差については、離婚理由の差が参考になると思います。

 

<夫の離婚を望む理由が、妻側の理由を越えるもの>

「性格が合わない」「性的不調和」「異常性格」「病気」「家族親族との折り合いが悪い」「同居に応じない」

 

<妻の離婚を望む理由が、夫側の理由を越えるもの>

「異性関係」「暴力をふるう」「酒を飲みすぎる」「浪費する」「精神的に虐待する」「家族を捨てて省みない」「生活費を渡さない」

 

こうして比べてみると、妻の離婚を望む理由には緊急性のあるものが多く、男性側に問題があることが明確です。

しかし、夫側の理由は「自分がどう感じているか」という、自分本位な理由が目立ちます。

 

これはDVの内訳にも反映できるものだろうと思います。

殺人だけ男性被害率も増えるということは、そこまで夫の身勝手に我慢してきた妻側が限界を超えて犯罪に至った、というようなストーリーが見えてきます。

なぜなら、妻側は日頃から暴力を振るっているわけではないからです。

  

配偶者等からの暴力に関する有識者アンケート調査

識者の世論調査でも、「自分の感情をコントロールできないから」に次いで、「家庭内の出来事として,見過ごされてきたから」や「男尊女卑が残っているから」が多くなっています。

 

男女の違い

「男性の方が我慢強いんだ」とするには、離婚理由などをみると身勝手さが目立ちますし、あったとしても、それは先天的な身体機能の差が影響するものであり、「本当は男性も女性と同程度に被害にあっているんだ」とする根拠としては弱いです。

 

また経験的にも、何も不満がない状態から女性が男性に対して小言を言い始めるケースは少ないと思います。

必ず先に男性が何か問題を起こし、信頼を失うことで、女性の不満も高まっていくという構図があると思います。

 

SNSで知り合った相手と待ち合わせをして、プロフィールと容姿が違っていた場合の男女の違いを実験した動画がありましたよね。

 


Fat Girl Tinder Date (Social Experiment) - YouTube


Fat Guy Tinder Date (Social Experiment) - YouTube

 

男性は、相手の女性が太っていると、話を短く切り上げて退席したり、嘘をついて席を離れて戻ってこないなど、失礼な態度をとる人が多かったです。

でも女性の多くは、相手が好みであるかどうか関係なく、好意的に会話をしました。

中には、一緒にダンスを踊ったり、ハグをする人もいました。

 

ネットで知り合った異性と会う際のリスクについて、女性は「相手が殺人犯じゃないかどうか」を一番恐れているのに対し、男性は「太ってないかどうか」を一番恐れているそうです。

 

男女には、コミュニケーションのベースとなる道徳観に大きな違いがあります。

要望や意識といった大きな括りで語ると、男女には差がないように感じられます。

でも現実には、これまで培ってきた役割の違いや先天的なリスク差というものが関係に大きく影響を与えています。

 

■関連

男女別、離婚理由 - ノモア性犯罪の不起訴率 - ノモア