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ノモア

no more, no less

待機児童問題の解決策

仕事 社会

保育園落ちた日本死ね!!!

この増田が、色々と飛び火してちょっと話題になりました。

国会にも影響が及びましたが、年少者扶養控除を廃止したのは民主ですよね。

良し悪しはともかく、民主が児童手当の額をあげようとして財源を作れなかったという点は思い出して良い気がします。

 

保育園の第一志望受かったけどやっぱり日本死ね

NHKの記事は、「どうにかしないといけないね。でも、ズルはよくないよ」という内容でした。 

ぜったい保育園に入りたい! | 日経DUAL

保育所入所基準指数表(平成27年度)

点数方式はわりと公平なものなので、ズルを推奨するのはよくありません。

 

待機児童問題も落ち着いてきた気がしますが、静かな時ほど用心した方が良いので、前提や問題を共有しつつ解決策を考えてみます。

 

前提の共有

1.保育所は余っている

f:id:aLa:20160216030322p:plain

(平成26年厚労省集計/単位:人)

 

集計をみると分かるように、待機児童問題は、東京、沖縄、千葉、神奈川、埼玉の5都市くらいで起こっている問題です。

 

保育所等関連状況取りまとめ(平成 27 年4月1日)

 

保育所は25万ヵ所あり、定員は247万人、実際の利用者数は233万人です。

定員充足率 は94.2%で、10万人以上の空きがあります。

 

待機児童は0~2歳が86%を占めますが、3歳以上も含めて2.3万人です。

待機児童対策にかなりの国費が使われていますが、全体の1~2%の問題であり、割合でみると小さな課題です。

 

10万人の空きに対し、2万人の待機児童ですから、既に保育所は足りています。

ではなぜ待機児童問題が起こるのかというと、保育所を作っても後から親達が都会へ来てしまうので、イタチゴッコになっているためです。

 

2.待機児童問題の原因は低年齢化

平成27年度学校基本調査(確定値)の公表について

結 果 の 概 要

f:id:aLa:20160303022856p:plain

 

保育所等利用率は、平成20年以前は20%以下でしたが、年々需要が高まっていて、現在の保育所等利用率は37.9%になっています。

 

幼稚園が減少していく一方で、保育所の需要だけ高くなっているのは、保育所児童福祉施設であるため、年齢が低く設定されているからです。

共働き世帯はこの性質を利用して、保育を委託しています。

 

問題は、保育士ひとりが世話をできる人数に違いがあることです。

■保育士の配置基準(国の配置基準)
0歳児 概ね3人に保育士1人~
1、2歳児 概ね6人に保育士1人~
3歳児 概ね20人に保育士1人~
4、5歳児 概ね30人に保育士1人~

 

乳児を世話する方が大変なので、年齢が低いほど保育士ひとりが担当できる人数が少なくなります。

限界年齢に近づくほど、保育士負担が上がり、人手不足が起こりやすくなります。

 

3.保育士給与をあげられない理由

 公定価格単価表(案)

保育士給与には格差があります。

昔は規定額が高かったので、長年勤めている人は年収800万円という人もいます。

給与が低いのは、人手を増やすために増員された職歴のやや浅い人達です。

 

人手不足の原因は色々とありますが、そのひとつが低年齢化です。

1歳~なら保育士ひとり6人を世話できますが、0歳児は半分の3人です。 

低年齢化に伴って増設と増員を優先しているため、賃金アップに予算が回りません。

 

4.シンプルな対策は「認定こども園

~平成 27 年度から本格実施予定~

問題もありますが、幼稚園と保育所を連携させること自体は合理的だと思います。

 

幼稚園・保育所の現行の基準適合状況

現行の保育所・幼稚園・認定こども園の 基準について

学校等の施設設備:文部科学省

保育室等の設置最上階の状況は次のとおり。 1階 43.0%、2階 52.2%、3階以上 4.9%。 

保育室等を2階に設置する施設のうち、耐火に係る保育所基 準を満たす施設は93.9%※

  

各施設には規定があり、幼稚園の規定を満たしている保育所は66%しかありません。

今話題の認定こども園のメリット・デメリットを比較してみました | MARCH(マーチ)

お役所仕事の問題だけでなく、保護者間の折り合いも悪いです。

 

ただ、保育所は約半数が平屋建てで、子供ひとりが占有する土地面積を考えると、都会では贅沢な施設です。

箱側を調整するなら、「認定こども園」は分かりやすいのではないかと思います。

 

5.共働き世帯はわりと裕福

児童手当は本当に必要か? - ノモア

児童のいる世帯の平均所得は690万円(中央所得627万円)です。

 

「"児童"のいる世帯」は、世帯所得1000万円以上が最も多くて、17%。

次が500~ 600万円で13%、600~800万円10.6%と続きます。

450万円以下を全て足しても27.7%しかいません。

 

児童のいる二親世帯の平均月所得は55万円前後、男性独身者は34万円、女性独身者や20代は24万円、一般生活母子世帯(就業所得世帯)は18万円です。

 

児童手当も所得制限が高く設定されているため、半数以上は過剰支援です。

しかも、児童手当の多くは使途不明で子供には使われていません。

「低所得層は育児にまわせない」という人もいますが、富裕層でも動向は同じです。

 

福祉の本質を考えれば、自活できる層への支援をやめ、本当に困っている人達への手当を手厚くした方が良いです。

 

6.育休制度

働くママの強い味方、育児休業給付金 [公的手当] All About

出産手当金(産休手当)を完全解説!いついくら貰える?

会社努めしている人は、「出産手当金」「育児休業給付」「出産育児一時金」を受給できます。

 

産前産後の98日は「出産手当金」として「日給の2/3×産休日数」を保障されます。

出産時は、「出産育児一時金」で子供ひとりにつき42万円を補助してくれます。

「育児休業給付」は原則1歳未満まで受給できるもので、育休開始から6ヵ月間は賃金の67%、7ヵ月目からは50%が支給されます。

 

出産42日前から1歳までは手厚く収入が保障されていて、たとえば、月給25万円の人は年間150万円(月平均12.5万円)はもらっていて、「夫の月給34万円+妻が育休」の場合、世帯所得は46.5万円になります。

 

出産関連では200~300万円ほどの給付・補助金等が出るので、出産に関する自己負担額は10~15万円程度です。

出産後の医療費も無料、児童手当も貰えて、自治体によって私立保育所の費用を補助してくれるので、親は最小限の自己負担で育児をできる状況にあります。

 

児童手当の増額や、保育施設の無償化を訴える人がいますが、お金の支援は十分ではないかと思います。

金銭的な支援を行うのであれば、個人事業者(国保)や専業主婦に対して行った方が良いです。

 

7.少子化は晩婚化によるもの

少子化は晩婚化によるものです。

既婚者は晩婚化に伴って晩産化しているだけで、動向としてはあまり変わりません。

 

既に子供がいる世帯を支援しても、3人目は物理的ハードルがあって効果を期待できません。

家や車などに対する出費が大幅にあがるので、先進国では2人くらいに落ち着きます。

児童手当は古くからある制度ですが、やはり出生率は上がっていません。

手当額をあげ過ぎても豊かな生活に慣れて3人目の壁が出てくるといった堂々巡りに陥ります。

それに、そこまですると税負担が重くなり、若者から更に結婚が遠のいて少子化が加速します。

 

所得が低いのは独身者であり、少子化の原因もまたその層の困窮です。

少子化対策をするなら低所得の未婚・子なし層を支援する必要があります。

支援するなら街コンのような投資の仕方ではなく、低所得層の起業やリスタートを支援する方が良いと思います。

 

8.待機児童問題は女性の社会参画に付随する問題

保育所が増えても減っても出生率には殆ど影響を与えません。

この問題に対して立派な肩書きを持った女性方が熱心なのも、少子化ではなく女性の社会参画に連動する問題だからです。

 

男性社会にも副作用はありますから、女性も経済活動の中にいた方が良いですが、各世代の貧困問題など命に関わる課題が山積しているので、優先順位はきちんと考えた方が良いと思います。

基本的に子供は親が世話をすれば事足りるので、どうしても医療行為や人手が必要となる成人介護よりも社会福祉としての優先度は下がると思います。

 

9.増税は避けた方が良い

高齢福祉と比べられることも多いですが、国庫支出でみると、こども関連30兆円、高齢者関連20兆円であり、当然こども関連の方が多いです。大学までありますからね。

 

高齢者優遇への批判は、主に年金50兆円の部分に対してだと思いますが、これは保険料や積立金を含めた支出です。

高齢者福祉と同程度のことを要求するなら、年金保険料に相当する増税が必要です。

 

でも、消費税を20%にすると少々手当があっても支出が上回るので、増税をせずに、緊急性を考慮して福祉予算を割り振っていく方が良いです。

 

10.みんな要望が違う

「待機児童問題」として一括りにされていますが、親達の要望はバラバラで、中には相反する要求もあります。

富裕層と低所得層、1人目と2人目~、家族構成や居住地域、雇用形態など、個人の事情によって要望が違います。

 

予算の推算を行う人もいますが、基本的には側面的なもので、全てに対応するとその何倍もの支出になります。

 

1つの制度の中で全ての要望を叶えるのは無理です。

制度の基本はマジョリティに合わせて作られるので、マイノリティの問題は別枠で対処していく方が良いと思います。

 

問題を整理

問題点1)低年齢化

 「保育所を増やせ」という要望は、終電論争でいう「電車を24時間運行して」という要望と似ていますが、融通がきくようになった後のことも考えた方が良いと思います。

 

保育所福祉施設なので年齢の下限設定が低く、生後7~8週目から託児可能です。

実際57日くらいから預けられるところもあります。

 

昔から共働き世帯は保育所を利用していましたが、大半は3歳以上でした。

それが2歳になり、1歳になり、10カ月になり、半年になり、今では生後2カ月~という所も増えました。

 

www.asahi.com

 

昨年「生後半年での託児は問題ないか?」という議論がありましたが、今年のデモで「生後2カ月からの託児」を要求していることからも分かるように、あっという間に限界年齢に近づいてきています。

 

このまま保育園が増えて過剰供給になると、ニーズに応えるために限界年齢まで下がっていきます。 

その時、立場の弱い派遣社員は、産後の体調回復も間々ならない内に復帰を迫られるようになり、復帰できない人達は自主退社せざるを得なくなります。

 

企業にとっては臨時社員を探したり、研修するのはコストになるので、短期間で職場復帰してくれるなら、その間だけ同僚に皺寄せ対応させて乗り切ろうとします。

もし早期復帰できないなら、いっそ辞めてくれた方が次の人を本格的に雇えます。

派遣制度に欠陥がある状況では、目先の問題にだけ蓋をしてやり過ごしても、労働者にとって得な結果にはなりにくいです。

 

また、乳児に筋肉がついてくるのは生後3カ月くらいからで、首が座るのは平均5カ月くらいとされています。

生後間もない乳児を頻繁に移動させるのは、乳児にとっても酷です。

同時に保育士負担も上がり、人手不足が起こりやすくなって、給与アップも難しくなります。

 

低年齢化していくことで、当事者全員の負担があがります。

仕事と育児を両立するプランとして、このやり方は本当に最適なものかどうか、今一度考えた方が良いのではないかと思います。

 

まだ続く体の不調!! 産後ダメージの実状 | ママスタセレクト

ちなみに、平均6~8週間で妊娠前の体に戻ると言われています。

これを基準に「育休なんて不要!産後すぐにでも働ける」という人がいますが、月経が再開して再び妊娠可能な状態になるという意味であって、心身の回復に1年くらいかかることも珍しくありません。

 

問題点2)「箱もの」のリスク

認定こども園」がシンプルな解決策と書きましたが、箱ものに頼る場合は、という話で、私はその方向性には反対です。

 

Open ブログ: ◆ 保育園への補助金を廃止せよ

 

保育所の半分は「社会福祉法人」が経営をしています。

社福は公益法人として手厚い保護を受けています。法人税事業性、消費税、固定資産税、車両税、住民税、相続・贈与税、etc...全部「非課税」です。

 

株式会社の参入が可能になったのは2000年からで、それまでずっと、地主が社福に土地を寄附する代わりに、そこで保育園など営むという形をとってきました。

地主側は世襲にしないと土地を守れないので、親族経営するわけです。

 

なぜ土地を寄付するのかというと、社福は自治体が守ってきた超利権だからです。

社福は(巨額寄附問題などを含め)政治家や官僚の天下り先としても問題視されてきましたが、自治体が強引に株式会社の参入を拒んできた経緯があります。

 

保育所参入 企業に障壁 公取委、自治体に改善要求 :日本経済新聞

今はどうなっているか分かりませんが、2014年くらいまで妨害税制がとられていて自由な競争が行えませんでした。

 

事業主の方への給付金のご案内 |厚生労働省

平成27年度における国庫負担金等について

保育所への優遇措置はそういった事情の延長線上にあります。

 

保育所を削減していく場合、どこを切っていくかを考えないといけません。

補助金だけでいえば、公立保育所ですが、本来の福祉施設として機能していますし、私立も駅前の便利なところにあったりと就業支援用としては活用できます。

 

公定価格における保育所の人権費は以下のように定められています。

所 長(1人)約440万円

主任保育士(1人)約410万円

調理員(2人)約280万円

保育士 約340万円

 

0歳児を15人預かっている保育所の場合、乳児ひとりの保育費は月13万円です。

建物に関する交付金補助金で4年毎1.5億円だとすると、ひとり月20万円くらいになるので、あわせて保育費は月33万円くらいです。

 

ひとりあたりの保育費はこんな推算かなと思いますが、どこをどう削れるかです。

保育関連予算は8000億円で、公立を半分減らすなら2000億円カットできます。

6歳未満がいる300万世帯に2000億円を配るなら、1世帯6~7万円です。

でも、保育士の給与を10万円あげるには3400億円必要です。

保育士の給与増額を優先した方が良いので、各世帯に手当を出すのは難しいです。

 

新幼保連携型認定こども園の 設置主体に応じて取扱いの異なる事項について

幼保連携型認定こども園、 幼稚園型認定こども園

私立の新幼保連携型認定こども園の設置主体は、学校法人又は社会福祉法人が原則。

 

保育所だけをみれば「認定こども園」でも良いですが、もう少し広い社会問題として捉えた場合、社福の有りかたを改めた方が良いと思います。

社福は本来の福祉を支えるには必要ですが、民間を上手く使っていかないと、無駄に利権が膨んで、利用者は選択肢が減って不正を正しにくくなります。

 

介護問題が本格化する前にシステムの方を備えておくべきで、 民間の参入を正常化して、受け入れ先の候補を育てておいた方が良いです。

社福に一本化すると後はすべて増税対応になるので、負担は重くなっていくのに、個別の問題は吸収されないという状態になっていきます。

 

もしどうしても認定こども園が必要なのであれば、一部を義務教育化してしまい、特別学級のように児童福祉施設保育所)を併設していく方が、まだマシな気がします。

 

問題点3)画一的な対処に問題がある

世論は賛成多数でもネットでは反対の嵐「育休3年」が働く女性に敬遠されるワケ|ザ・世論~日本人の気持ち~|ダイヤモンド・オンライン

以前「3年育休」の話が出た時、意外と賛成も多かったのですが、反対もあって?廃案になりました。

 

現在は1年ですが、わずか60日で復帰を迫られているように、最大日数を取得できるとは限らないので、最大日数を長くしても良いのではないかと思いました。

なので、私は未だ廃案にピンときていませんが、「女性の社会進出を阻害する」という危惧も何となく分かります。

ただ、正社員と派遣社員にも格差があって、話題の大半は派遣社員であって、正社員女性は勝ち組人生を送っているなという印象があります。

そちらの足を引っ張っても意味がないので、派遣社員の待遇改善をすべきですが、立場によっても違うので難しいです。

 

保育所へのニーズは各人違いますが、大きく3つのタイプに分けられると思います。

福祉支援が必要な世帯」「共働きしたい世帯」「所得不安がある世帯」です。

 

福祉支援が必要な世帯」は、病気療養や介護を行っていたり、シングルで子育てを行っている世帯です。

「共働きしたい世帯」は、共働きで所得はあるけど子育てする時間がない世帯です。

「所得不安がある世帯」は、家計の為に共働きをしたいと考えている世帯です。

 

この3つのタイプを元に、具体案を「解決策1)」にまとめます。

 

解決策

解決策1)要望にあわせて負担部分を変える

トータルして考えると、1歳未満の保育児童を減らすことで待機児童問題を解決するのが良いのではないかと思います。

1歳以上での局所的な待機児童問題も、0歳児保育の増加に伴うものだからです。

 

それだけなら保育年齢を1歳からにすれば済みますが、「共働きしたい世帯」のニーズに応えられません。

福祉という観点からみても、保育所の年齢規定を変えるのは難しいです。

 

なので、保育料を調整するのが良いと思います。

保育料は以下の計算式で算出します。

 

(親人数×児童数)×3万円+企業負担=保育料

企業負担=(雇用中の親人数×子供数)×1万円

 

「世帯」ではなく「親」が保育料を負担するということで、これを財源に、在宅育児をする「所得不安がある世帯」に対して「在宅育児手当」として子供ひとりあたり5万円支給します。

育休手当を受けている人は在宅育児手当がプラスになり、自営業や就業経験のない専業主婦でも給付できるようになります。

 

専業主婦に関する5つの誤解

専業主婦世帯の平均世帯年収は617.8万円で、妻が正社員の共働き世帯の平均世帯年収が797.7万円なのに対して180万円の開きがある。専業主婦世帯が金持ちというのは誤解であり、どちらかというと夫婦ともに正社員の共働き世帯が経済的には最も余裕がある状況だといえる。

 

世帯収入の参考例

■子供1人の場合

福祉支援が必要な世帯」:会社負担免除

(父3万円+)母3万円=保育料3~6万円

就業所得・・・

月給18万円-保育費3万円+児童手当1.5万円=15万円(母子世帯例)

生活保護(在育)・・・

月収20万円+在育手当5万円+児童手当1.5万円=26.5万円(母子世帯例)

 

「共働きしたい世帯」

父3万円+母3万円+会社2万円=保育料8万円

月給60万円-保育費6万円+児童手当1.5万円=55.5万円

 

「所得不安がある世帯」:在宅育児手当5万円

a)月給30万円+在育5万円+児童手当1.5万円=36.5万円(国保

b)月給30万円+在育5万円+児童手当1.5万円+育休手当5万円=41.5万円

c)月給30万円+在育5万円+児童手当1.5万円+育休手当15万円=51.5万円

 

福祉支援が必要な世帯」:

就業所得・・・

子供2人>15万円(母子世帯例)

子供3人>13万円(母子世帯例)

生活保護(在育)・・・

子供2人>33万円(母子世帯例)

子供3人>39万円(母子世帯例)

 

「共働きしたい世帯」

子供2人>47万円

子供3人>40万円

父9万円+母9万円+会社6万円=保育料24万円

月給60万円-保育費24万円+児童手当4万円=40万円

 

「所得不安がある世帯」

子供2人>a)43万円、b)48万円、c)58万円

子供3人>a)43万円、b)54万円、c)64万円

育休手当はパートなどでももらえますが、給付額は休職前の賃金によります。

 

企業が保育料を払うのは「共働きしたい世帯」の分です。

保育費8万円は、夫婦で3万円ずつ負担するものとして、会社が残り2万円(夫婦が別企業に勤める場合は各社1万円ずつ)を負担します。

 

福祉を必要としている世帯」を雇用する場合は会社負担を免除としますが、正確には、会社負担部分を同等額の補助金で相殺します。

 

なぜ企業側にも負担させるのかというと、大義名分は拠出金と同じですが、1歳未満の子供を持つ親に育休をとりやすくさせるためです。

働きたい人のことばかり注目されますが、自分で子育てしたい親もいます。

育休をとりたい世帯にとって、現制度では育休をとりにくいので、企業側にも休ませたい事情を作ります。

 

「共働きしたい世帯」の圧迫になるかどうかですが、育休よりキャリアをとるようなケースでは、会社側にとって1万円は負担できる額だと思います。

少額でもベアだと大変ですが、特定の人に対する手当や出費なら今でもあるので、支出としてはそれほど大きな負担ではないと思います。

 

これなら、大半のニーズに応えながら、待機児童問題も解決します。

自宅で保育する人が増えるので、保育所に入りやすくなりますし、保育所や保育士を増やす必要もないので、現在の予算は保育士の給与アップに回すことができます。

休職したい人はしっかり休めて、代替え社員の生活もやや安定しますし、未婚の若者雇用が促進される一方で企業は有能な社員を手放さずに済みます。

 

社会福祉を多く利用する人達は、それに伴った利用料を負担をして、自分達で担う人達には手当がついて多産化しやすくなります。

社会にとっては専業主婦世帯の多産化を支援する方が合理的ですし、家事育児も労働としてきちんと認識される方が良いと思います。

この方法なら、2人目以降で収入逆転が起こって選択の余地が生まれるので、丁度良いのではないかと思います。

 

育休手当を廃止して在宅育児手当に一本化しても良いですが、育休手当は原則1歳未満なので、それまでの納付額が違うことも考慮して残しておいて良いのではないかと思います。

 

「在宅育児手当」ってなに? – アゴラ 言論プラットフォーム

「在宅育児手当」は、以前から案としてあります。

ただ配偶者控除廃止などとセットで語られることが多いです。

 

私は、配偶者控除廃止の代替えとして在宅育児手当を支給するのは反対です。

先に計算した通り、在宅育児手当は負担部分を変えることで財源の都合がつきます。

当面は無いと思いますが、たとえ「共働きしたい世帯」が減ったとしても、在宅育児手当や保育料を見直すことによって調整できます。

配偶者控除の廃止自体はどちらでも良いと思いますが、男女の賃金格差を是正するのが先だと思います。

 

以下の解決策2)と解決策3)は、考え方の一例です。

 

解決策2)子育て世帯が郊外に済む

都会へ集まっていることが原因なら、分散するというのも手かなと思います。

子育て世帯が郊外に住むのでも待機児童問題は解決します。

 

www.nhk.or.jp

 

2時間ほどかけて通勤している人はわりといます。

茨城や群馬は都内まで2時間くらいで、待機児童数も少なく、空家率も高いです。

新幹線通勤の人もいますが、福島あたりから通っても2時間ちょっとです。

 

座って通勤するために始発で通ったり、出勤前に喫茶店で勉強をする人もいます。

うちの父も始発通勤していまいたが、私にもそういう時期がありました。

意識高い系とかではなく、時間の調整くらいはみんな普通に行っていることです。

 

郊外暮らしでも、子供への影響は大きくありません。

9~16時勤務なら7時~18時まで預ける形になるので、朝食も夕食も一緒に食べることができますし、睡眠時間も7~8時間十分に確保できます。

 

地方で子供が増えても少子化は解消するので、都会でなくても良いわけです。

乳児は体調を崩しやすいので、すぐ駆けつけられない心配はあるかもしれませんが、それは低年齢保育の是非とセットで考えていく問題です。

 

都内でも待機児童率には差があるので、地方にまで行かなくても良いのですが、郊外へ移転する動機作りとして、優遇措置はあっても良いかなと思います。

たとえば、妊婦や子あり世帯が地方に転入する場合、条件付きで固定資産を一定期間減税・免税するとか。

一般的な住宅用地の固定資産税は15万円くらいで、新築なら10万円です。

児童手当でひとり18万円の給付を行っているので、実現可能な措置だと思います。

住民税との相殺でも良いかもしれません。

 

解決策3)法人都民税をあげる

人から聞いてなるほどなと思ったのは、「法人都民税」を高くする方法です。

箱に人が集まっているなら、人ではなく箱の方を動かしてはどうかという案です。

 

平成27年度税制改革について

平成28年度税制改革(案)について

都内に事務所や事業所などがある法人に課税される税金で、ふつう「法人住民税」といわれます。これには都民税と市町村民税の2つがあり、それぞれ「法人税割」と「均等割」からなっています。(地方税法第24条)
 東京都23区内の法人は都の特例として、市町村民税相当分もあわせて都民税として所管の都税事務所に申告して納めます。市町村にある法人は都税事務所(都税支所)・支庁に都民税を申告して納めるほかに、各市役所・町村役場に市町村民税を申告して納めます。(地方税法第734条)
 これとは別に支払いを受ける利子等に対しては都民税として「利子割」が課税されます。
 ※平成28年1月1日以後に支払を受けるべき利子等については、法人都民税利子割は課税されません。

 

「法人住民税」は個人でいう住民税で、東京都の場合は「法人都民税」です。

法人住民税は自治体によって違うので、税率は変えられます。

「法人都民税」を高くすれば、法人は都外へ移るかもしれません。

企業が都外へ分散すれば、待機児童や通勤ラッシュなどの諸問題が解決します。

都心でまとまるとローテクに頼るので、技術進歩が遅れますから、全体的には有りかなと思います。

 

ただ、郊外へ分散した後、各地で産業はどんな風に育っていくのかとか、大手が先に動いてくれないと下請けは負担が重くなるだろうなとか、不安要素もあります。

企業規模によって税率を変えても良いと思いますが、道路網も首都への導線を基軸に出来ているので、大掛かりな改革になると思います。

 

考え方のひとつとしてはあると思いますが、誰がやるのかという問題もありますし、現実的には難しいかなと感じます。

措置としては優遇税制や補助金の方が簡単だと思いますが、効果も弱まるので、なにか企業を動かす方法があれば良いなと思います。

 

この問題の解決策は

●主に「解決策1」

●希望があれば「解決策2」も追加

保育所増設・保育士増員はストップして保育士給与をあげる

という感じが良いのではないかと思います。

 

違和感?

「保育園落ちたの私だ」ということはどういう意味だろうか: 極東ブログ

団塊世代の退職により人手不足が起こるのは必然だったけど、もしその時に保育所という選択肢がなかったらどうしていたのかとか、管轄は自治体なのに、いつから国への責任転嫁を始めたのかなど…

色々と引っ掛かりはありますが、「少子化対策」ではなく「女性の社会参画」として考れば流れが分かるのではないかと思います。

 

保育所不足だけであれば、国の義務とまでいえる問題ではなく、育児放棄が前提なら産まなくて良いよ、で終わる話です。

そう切り捨てられないのは、女性に低賃金労働者としての需要があるためで、政治家が自己責任として無視できなくなってしまったのだと思います。

 

それに乗じて要求もエスカレートしている感はありますが、女性の社会参画の問題であるなら、本当は労働問題として取り組んだ方が良いです。

これだけ予算使っても保育所が増えただけで、男性で時短制度を利用する人が増えるわけでもなく、結局は女性負担が増しているだけのような気がします。

 

それにしても、この「待機児童問題」は、「富裕税」「相続税100%」の議論を見事に脇へおいやり、「消費増税」を後押しすることになりましたよね。

 

保育士給与をあげろと言う時、少し前なら「富裕層に対して増税しろ」と言っていたと思いますが、とんと聞かなくなった気がします。

今でも解決策として有効だと思いますが、なぜでしょうね。

消費税を増税することになるなら、まず富裕税や相続税を検討して、それでも不足があればという順番でも良い気がするのですが、なぜ育児関連になると、急に逆進性の強い消費税の増税案1本になるのでしょうかね。

 

「日本死ね」の増田について

【速報】保育園落ちた日本死ねの人、所得960万円以上のお金持ち世帯だった wwwwwwwwwwwwwww|保守速報

ちょうどこんな話が出ていました。

 

 

冒頭の増田は何となく濁して答えていますが、保育全般と福祉施設保育所は別ものですから、ちょっと苦しいですね。

福祉は自力で解決ができない場合に最低限の部分をフォローをする制度で、まず自分で問題解決に努めることが大前提です。

自力で解決できるかどうかは重要です。

 

「1000万円くらいは金持ちの内に入らない」「金稼いでいたら何なの?」といったブコメが目立ちましたが、低所得者が増えて結婚できなくなっていることが社会問題になっている状況において、すごい次元の話をしているなと思います。

 

増田が実際どのくらいの所得か分かりませんが、「福祉の必要性は年収に関係ない」といった擁護は何かズレていると思います。

 

保育園増やせないなら児童手当20万にしろよ。

 

この20万円て何?ってなりますよね。

お金で解決できるなら…なぜ今そうしないのか…

 

増田が低所得者であって「20万円よこせ」と言っているなら分かりますが、その場合は「年収は関係ある」ということになります。

「高所得者でも保護されるべき」というなら、お金では解決できないから福祉を求めているはずなので、何のために20万円を要求しているのか分かりません。

 

20万円あれば保育問題は解決=高所得者は福祉で支える必要ない

ってことですよね?

これのどこをとって「年収は関係ない」と擁護しているのでしょうかね。

 

現実問題、予算も人員も限られているので、緊急性の高いケースが優先されます。

富裕層の定義はともかく、余裕のある人の優先順位が低かったというだけでは社会問題とまでは言えません。

そういった人達を支えるために低所得者増税で皺寄せを受けたり、本当に福祉を必要としている人達への対応が遅れてしまったらそれこそ問題です。

 

余裕のある層については、そういう民間サービスがあると良いねって話ですね。

生活に不便があるからといって何でも行政責任というわけではありません。

「離れた場所だと通い難い」なんて要望よりも、優先しなければいけない命に関わる緊急課題が沢山ありますからね。

 

愚痴くらい言っても良いと思いますし、いずれ増田のような層にも福祉が行き届くくらい社会に余裕ができれば良いなと思いますが、今はまだそこまで無理だと分かるでしょうに…周囲が冷静さを失っていることについては危うさを感じます。

育児は思考停止ポイントなのかもしれませんが、自分達への利益誘導だけしか考えていないなら行政をバカにできないと思います。