ノモア

no more, no less

新型コロナ/感染増加の主因と改善策 1/2

 

今更のことも含まれていますが、何かの足しになればということで、気になること等を書いておこうかなと思います。

 

感染増加の原因は「出入国制限の緩和」

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※6~8月、11~1月は、出入国制限・緩和の影響が翌月にまたがって出やすい月なのでまとめてあります。

各月2万人を超える入国者数と新規感染者数の推移を比較してみました。 

日本の感染状況は、入国者・帰国者の影響を強く受けていると思います。

 

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法務省出入国管理統計「入国外国人」「入国日本人」

日本政府観光局JNTO)の「訪日外客」「出国日本人」

どちらで見ても入国者と国内感染者の波形は近いですが、JNTOの方は「特段の事情」が含まれていないと思います。

 

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JTB総合研究所

特段の事情=永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、在留資格者、特別永住者などは、基本的に入国可能です。  

 

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協定該当者=軍人・軍人の家族の入国者推移と国内感染者の波形も近いです。

 

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アジア系は「訪問外客」が多く、「出国日本人」の出国先は欧米も多いです。

夏の入国者は、「協定該当者」を含めるとアジア系と欧米系で同程度です。

 

第二波は欧米系、第三波はアジア系の影響を強く受けていると思います。

11月から「入国日本人」も増えていますが、感染増加の後です。

  

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待機・潜伏期間などによって影響が出るまで約2週間のズレがあります。

 

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2月に新規感染者数が減少に転じたのは、入国者が減ったからです。

 

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入国外国人は、会社・団体の宿泊所やビジネスホテルを利用している割合が多く、国内感染数はその利用状況にそって推移しています。

 

www3.nhk.or.jp

外国人宿泊者数は、11月以降の倒産件数や失業者数と反比例しています。

人手が必要になる時期に、入国外国人の活動が増えているのだと思います。

 

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経営・管理、特定活動、技能、特定技能、企業内転勤、興行、外交、教育、教授、高度専門職、公用、宗教、文化活動、研究、研修、医療、芸術、介護、報道、法律・会計業務は人数が少ないので除く(人数順) 。永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、特別永住者は「特段の事情」に統合。

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上グラフの簡略版

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2月の入国者数は昨年7月に近いです。

でも「空港検疫」陽性者は2月の方が少ないです。

7月/277人(日本国籍/58・外国籍/219)、2021年2月/74人(日28・外46)。

 

「入国外国人」の内、「特段の事情」は7月/8157人、2月/6424人。

「特段の事情」を除く「入国外国人」は、7月/2143人、2月/7400人。

「特段の事情」の入国が多いと「入国外国人」の陽性率が高くなります

 

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第二波と第三波を個別にみていきます。 

 

第二波(2020/7~9)

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JTM資料には、中国・ベトナム・イタリアなどの邦人客数は含まれていませんが、米国・ドイツ・スペインが出国先(行動履歴)として多いことが分かります。

 

入国制限緩和へ 4か国、一日最大250人|日テレNEWS24

日本への入国制限緩和に関する情報まとめ2(8月3日現在) | 株式会社トレデキム

ヨーロッパ入国規制情報 EU加盟国の日本からの渡航制限緩和 | CANツアー

 

「特段の事情」の他に、「訪日外客」は6月2600人、7月3800人。

「出国日本人」は両月合計3万人、合計3.7万人の出入国がありました。

2020年 訪日外客数・出国日本人数 2020年8月21日

 

日本を含む12カ国からの入国制限を解除(スペイン) | ビジネス短信 - ジェトロ

欧州は出入国制限の緩和と引き締めを繰り返しています。

スペインでは、6月21日に警戒事態宣言を解除しました。

同時に「14日間の待機」「空港検疫」を不要とした超緩和措置を行いました。

日系企業は7月から駐在員の復帰・交代や新規赴任を再開させていました。

 

news.yahoo.co.jp

新型コロナウイルスに変種 研究者が警告 - SWI swissinfo.ch

増加傾向にある代表的な変異株は英型ですが、種類が多いです。

夏はスペインで流行があった変異株がバカンスの移動で広がったと言われています。

 

欧州主要国での国内移動制限措置の状況

欧州は、その夏の緩和措置直後から感染者が急増しました。

10月以降から順次、スペインでは10月25日から、再び警戒事態宣言などを発令。

出入国制限を行ったスペインは約2週間後の11月9日が感染ピークでした。

 

【コロナ:世界の動きまとめ】EU、7月1日より日本など15カ国からの渡航制限解除へ。日本、新たに18カ国追加、入国拒否対象129カ国に | やまとごころ.jp

米政府、全世界対象の「海外渡航中止」警告を解除、国別警戒レベルに戻す、「もはや包括的な警戒を必要とするものではない」 | トラベルボイス

出入国管理統計統計表 | 出入国在留管理庁

www.asahi.com

4月の第一波あたりまでは、北海道の空港から出入国する人も多くいました。

以降は殆どが、成田空港・羽田空港関西空港を利用しています。 

その3空港を除くと、8月は愛知県・福岡県・青森県から入国がありました。

感染者数の多かった地域(愛知・福岡・神奈川・沖縄)とわりあい一致します。

 

神奈川県と沖縄県は、感染者数に対して入国者数が少なめでした。

米軍(協定該当者含む)の影響を多少は受けているかもしれません。

米国も第二波の時期で、日本より少し早く増加傾向になっていました。

 

青森県の感染者は3人でした。

入国者は326人で、愛知県240人、福岡県292人よりも多くいました。

三沢空港は、自衛隊と米軍が使用していて、「協定該当者」の利用もあります。

人口密度からすると、愛知県は感染率が高めですが、青森県もその1割程度です。

青森県は検査数が不足していた可能性があると思います。

 

flyteam.jp

日本では「Go To キャンペーン」開始前の6月中旬頃から感染が微増していました。

原因について色んな考察がされていますが、国際線の搭乗者数制限が6月に一旦終了したからだと思います。

 

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新規感染者数は旅客数の増減と波形が近く、特に国際線が近いです。

12~2月にあるズレは、段階的な入国制限を行ったからです。

 

8月「訪日外客」は、中国、ベトナム、韓国、欧州、台湾、米国の順に多く、「空港検疫」日本人陽性者の行動履歴はフィリピン、米国が多かったようです。

 

8月の「入国日本人」は2万3939人、「入国外国人」は1万5882人。

永住者などを含む「特段の事情」入国者は、別に7226人いました。

 

「空港検疫」陽性者は、日本国籍/77人で陽性率0.3%、外国籍/120人/0.7%。

「入国外国人」の陽性率は高く、差が大きい7月と1月では日本人の3倍でした。

 

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各月1日と15日の新規感染者素

夏の感染者数は、米国のピークが7月16日/7万5815人、次いで7月24日/7万3457人。

日本は8月7日/1605人、次いで7月31日/1586人。

日本の感染ピークは、どちらも米国のピークの約2週間後でした。

【2021年2月1日更新】新型コロナウイルス アメリカ入国制限と対象国の最新情報 - ESTA Online Center

大まかな推移も、日本は米国を2週間遅れでなぞっています

 

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都道府県別累計感染者数と外資系企業数(2019) 2020

都道府県別の「外資系企業数」をグラフにしました。

単位が違いますが、外資系企業が多い地域は感染者数が多いです。

 

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邦人客が多かった国と大阪府の感染者数を比較すると分かりやすいです。

主軸でも推移が近く、出国者(帰国者)が多いと国内感染者も増えていました。

 

新型コロナ: 国またぐ移動制限緩和 経済優先も日本は検査体制が壁: 日本経済新聞

【2020年6月】あの国はどうなってる?新型コロナウイルス最新現地情報 | マイナビグローバル

 

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8月の「空港検疫」日本人陽性者の居住地は、千葉・東京・神奈川・大阪・福岡(関東・近畿・九州)が多く、各地域での感染者数も多いです。

 

第二波は、主に欧米からの「入国日本人(出国者)」「訪日外客」「協定該当者」、アジア系を含む「特段の事情」の入国よって感染拡大したと思います。

  

第三波(2020/11~2021/1)

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11月からベトナム・中国を中心に「訪問外客」が急増していました。

第三波は10月下旬から徐々に増加していますが、出入国緩和がありました。

入国制限措置 10月1日から全世界対象に緩和 限定的な範囲で | 新型コロナウイルス | NHKニュース

 

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日本の出入国緩和措置には、『レジデンストラック』『ビジネストラック』という枠組みがあります。

緊急事態宣言中は停止していましたが、11月にも大幅な緩和がされていました。

レベル3→レベル2に緩和された地域が9カ国あり、合計11カ国になりました。

※レベル3=入国拒否国。やや厳しい条件付きで入国可。レベル2=簡易条件で入国可。

 

レベル2からの入国・帰国は、以下の簡易条件のみで空港検疫は行っていません

■ レジデンストラック:「出国前検査+14日間待機」 ※+質問票・誓約書

■ ビジネストラック:「入国後検査」 ※+質問票、誓約書、活動計画書、マスク着用

(12月28日以降の出入国規定は一時的に条件が変わっているかもしれません)

 (本邦入国/帰国の際に必要な手続・書類等について)(入国拒否対象地域に指定されていない国・地域(感染症危険情報レベル2))|外務省

JAL Times

 

出入国緩和について、日本政府は「空港検疫を拡充させて乗り切る」としていましたが、「空港検疫」の対象はレベル3の国です。

中国やベトナムなどを含む9カ国はレベル2にしたので、検疫体制を拡充していたとしても、検疫強化はしていないと思います。

 

欧州8カ国、日本からの入国制限解除 フランスやギリシャなど: 日本経済新聞

【コロナ後現地状況・韓国】<12月18日更新> - クラブログ ~スタッフブログ~|クラブツーリズム

企業関係者の入国制限緩和へ 韓日政府が協議中(8月13日) | 聯合ニュース

入国制限緩和を巡り論争過熱 経済界、隔離期間の短縮求める - NNA ASIA・タイ・マクロ・統計・その他経済

新型コロナ: 企業、人手不足解消に期待 全世界から入国制限緩和: 日本経済新聞

 

11月の「訪日外客」は、中国から約1.8万人、ベトナムから約1.4万人。

外国人入国者数は5.6万人という規模になっていました。

「出国日本人」は3.7万人なので、11月は合計8.7万人。

「特段の事情」等を加えると10万人前後になっていました。

 

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10月:空港検疫数 6万3387人、陽性者数 217人、陽性率 0.3%

11月:空港検疫数 5万4574人、陽性者数 353人、陽性率 0.6%

 

入国者に対する「空港検疫」検査率は100%超でしたが、11月は49%でした。

11月からレベル2(検疫免除国)からの入国が増えたので検疫数が減りました。

全員検疫をしていたら、11月の陽性者は700人以上だったと思います。

陽性者数の増加に伴って偽陰性の感染者も増えていたと思います。

 

11月の「空港検疫」陽性者は、検査を行った範囲でも100人以上増えていました。

この時点で出入国規定を見直した方が良かったと思います。

陽性率に関わらず、感染者数が多いと三次感染が増えます。

 

第三波は、主に出入国制限の緩和」で入国したアジア系の「訪日外客」(留学生や外国人労働者など)や「特段の事情」の入国よって感染増加したと思います。

 

第三波の感染減少が緩やかだった理由

第三波の感染ピークは1月9日ですが、米国も1月7日と近く、英国は1月8日です。

日本は1月7日に緊急事態宣言を発令しましたが、英国からの入国停止は⒓月24日、新規入国を停止したのは⒓月28日(26日発表)なので、約2週間後の9日にピークがきたのだと思います。

 

各国で⒓月25日前後に感染増加がみられ、出入国制限を行っていました。

日本もそれにあわせて入国制限を行いました。

日本政府は、後手対応というより欧米方針に合わせているようです。

国内状況から判断して独自に何かしているわけではないと思います

 

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 ビジネス往来を停止したのは1月14日(13日発表)と遅めでした。

そのため、既に入国外国人(特に新規入国)が増えていました。

⒓月の新規入国停止にビジネス往来は含まれていなかったということです。

 

入国制限していた1月でも、新規入国は3万7187人、再入国は1万8525人。

ベトナムからの入国者は、昨年4月以降では1月が最多でした。

 

8月の国内感染者は3万2129人→1月は15万1326人でした。

出入国者数の増加に伴って国内感染者数が増えています。

 

感染減少が鈍い原因は、入国制限が緩いからです。

入国制限を行っていたはずの2月でも3.5万人の入国がありました。

 

■日本側での入国制限

中国:2020年11月30日に『レジデンストラック』『ビジネストラック』が適応されるまで、中国側で旅行自粛の状態にありましたが往来は可能でした。

ベトナム一部制限がありましたが往来は可能で、2020年7月29日から『レジデンストラック』、11月1日から『ビジネストラック』が適応になっていました。

米国:2020年4月から、過去14日以内に滞在歴がある場合は「特段の事情」でない限り日本に入国できませんでしたが、往来は可能でした。

スペイン:2020年3月14 日から警戒事態宣言が発令され、6月21日に解除されましたが、9・10月は感染症の拡大に伴いロックダウン等の規制強化をしていました。欧州は規制と緩和を細かく繰り返しています。

ドイツ:8月末まで日本への入国を原則禁止していましたが、以後は入国可能でした。

 

外国人労働者等の影響

観光目的以外の商用出入国を認めるというのが「段階的緩和」の主旨です。

『ビジネストラック』の対象は、短期出張者や「特段の事情」。

『レスデンストラック』は、「外国人技能実習生」「留学」「文化交流」等。

 

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累計感染者(~2021/1/16)と外国人の技能実習生・特定活動・資格外活動(2019)

累計感染者(~2021/1/16)と専門的・技術的分野の在留資格(2019)

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都道府県の資格別外国人労働者数と感染数はかなり近いです。

入国者が日本国内での感染源だと思います。

 

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 「資格外労働者」は、多くが中国・ベトナムからの留学生です。

「外国人技能実習生」も、多くは中国・ベトナムからの入国者です。

「専門的・技術的分野の在留資格者」は欧米人も多いです。

 

北海道、大阪府、愛知県、千葉県、埼玉県、福岡県は、[食品製造]で働く[技能実習生]が多く、千葉県、福岡県、埼玉県は、同内容で[資格外]も多いです。神奈川県は、[小売][欧米][専門]も多く、東京都は、[飲食・小売]で働く[資格外]、[欧米][専門]が多いです。

 

都心部では、主に留学生(資格外)が飲食店や小売店等で働いています。

郊外・地方では、外国人技能実習生が工場等で多く働いています。

東京・神奈川では、「専門的・技術的分野の在留資格」や「特段の事情」も多く、会社員や経営者などもそれなりにいます。

 

各地共通していえるのは、食品を扱う仕事に就いている外国人がとても多いです。

 

wedge.ismedia.jp

飲食店や小売店の方が接触機会は多いと思いますが、食品製造も中小規模の食品加工業などが含まれていると思います。

外国人技能実習生を受け入れている事業者の内50%以上が、従業員10人以下です。

留学生などの就業先も、35~40%が49人以下です。

 

新型コロナは食品パッケージにも付着の可能性、手洗いで対策を(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース

中国、ブラジルなどからの輸入冷凍牛肉で新型コロナウイルス検出 | ロイター

アイスクリームから新型コロナ検出 中国|日テレNEWS24

 

出入国緩和によって受け入れてきた「訪日外客」の多くは外国人労働者等です。

飲食店やコンビニの店員であり、食品製造業の従業員です。

客に注意を呼びかけていますが、店員が感染者なら客は感染します。

 

飛沫感染/50%、接触感染/30%、空気感染/20%の割合で起こるようです。

マスクをしていても、不織布で10~30%、ウレタンなら50%は漏れます。

 

this.kiji.is

たとえ「出入国」が感染増加の原因だとしても、日本人帰国者も含まれています。

また、出入国規定に問題があるのであって、入国者は規定に従っているだけです。

この前提を踏まえて、差別や偏見がないように分別を持つ必要があると思います。

 

そのうえで、何がどう影響しているかは明確にした方が良いと思います。

入国者が感染源なら、国内の経済活動を縮小しても根本解決にならないからです。

 

活動自粛や時短営業要請などは、結果に対する応急処置です。 

出入国を再開すれば各地で入国者が増えるので、全国で感染増加します。  

 

www.nikkei.com

CNN.co.jp : インドの新型コロナ感染者数が大幅に減少、その理由は?

コロナ感染者数世界2位・死亡者数4位のインド 「感染封じ込め成功」は本当か(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース

どこの国でも同じで、ロックダウンをしても出入国制限を緩めると感染増加します。 

たとえばインドは、10月にロックダウンを全面解除しても感染増加しませんでした。

ワクチンなしで集団免疫を獲得したかと期待されていました。

でも今年2月に出入国制限を緩和すると感染増加しています。

インドは昨年を通して出入国制限を行ってきので大きな第一波のみでした。

でも出入国制限を緩和したことで、第二波が起こっています。

 

訪日観光客の受け入れを再開すれば、地方の観光地も全滅すると思います。

北海道の状況からするに、そうなる可能性は非常に高いです。

 

レベル2の地域は11カ国でしたが、第三波規模の感染増加が起こりました。

レベル3はまだ100カ国以上あります。

 

 「Go To キャンペーン」と感染流行の関係

prtimes.jp

【2020年のおでかけに関する調査結果】年代別でのGo Toトラベルキャンペーンの利用率は20代が最多。今年の夏は「近場へのおでかけ」傾向に。|akippa株式会社のプレスリリース

Go To Travelキャンペーンは、「コロナが収まってから利用したい」と考えている人が半数以上 – U-Site

GoToトラベル利用者は11月末で6850万人泊に、支援額は4000億円 | トラベルボイス

Go To トラベル事業の利用実績について | 2020年 | 報道発表 | 報道・会見 | 観光庁

「GoToトラベルキャンペーン」利用実態調査 結果発表|株式会社アイディエーションのプレスリリース

第1回 「GoTo トラベルキャンペーン実態」調査(リスモン調べ)|与信管理のリスクモンスター

新型コロナウイルス下での旅行・イベント参加に関する調査 | 市場調査・日本リサーチセンター(NRC)

JTBF旅行者調査 | (公財)日本交通公社

 

「Go To Travel」の主な利用者は「地方」「50代男性」「20代男女」。

「Go To Eat」は「20代女性」「家族」。

 

「20代女性」は昨年4月以降49%が旅行をしています。

キャンペーン利用率が高く、今年中に海外旅行を考えている人も多いです。

20代は男性も利用率が高いので、若者の自粛意識は低いと思います。

 

年齢階級別累計陽性者数2020

厚生労働省

ただ、三次感染以降は感染連鎖が起こり難いと言われています。

感染者に20代が多いからといって、感染源も20代が多いとは限りません。

被害者数を加害者数に置き換えて語るようなことはできないと思います。

 

「Go To Travel」の影響

www.mdpi.com

https://twitter.com/georgebest1969/status/1353186823229476867

「Go Toトラベル」感染者増加に影響か 京都大学のグループ発表 | 新型コロナ 経済影響 | NHKニュース

 

西浦さんは、「Go To キャンペーン」が感染拡大に影響を与えた根拠として、解析結果を発表しています。

まだ引用記事を見かけるので触れておこうかなと思います。

 

この解析では、以下のように期間を分けています。

期間1a:6月22日~7月21日 / キャンペーン直前の30日間
期間1b:7月15~19日 / キャンペーン直前の5日間
期間2:2020年7月22日~26日(4日間)/ キャンペーン初期
期間3:2020年8月8日~31日(24日間)/ キャンペーン後期

 

「県境をまたぐ移動」による感染は平時20%で(2020年5月1日~8月31日)、期間2は「Sightseeing/観光」の感染者が増えているので、キャンペーン初期が感染拡大の原因である可能性が高い、という理屈になっています。

国内観光の強化は、Go ToTravelキャンペーンの初期段階である7月22日から26日の間に旅行関連のCOVID-19症例の増加に寄与した可能性があります。

本研究は、Go ToTravelキャンペーン中に県境の横断を伴う旅行関連のCOVID-19症例の数が増加したことを初めて示したものです。

 

でも、キャンペーン対象商品の予約開始は7月27日からでした。

宿泊事業者・旅行事業者の本申請開始が27日・31日だったからです。

第一弾のキャンペーン期間は、実質的には7月27日~9月30日でした。

 

期間2(7月22~26日)は、開始前の準備期間でした。

また、この期間の旅行関連症例の大半は22日以前に感染していると思います。

この期間の感染者はキャンペーンの影響ではないと思います。

 

本来の対象期間である期間3では、旅行関連症例は減りました(482289)。

でも宿泊旅行者は7月より8月の方が増えています(1076万人→1797万人)。

 

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観光庁 宿泊旅行統計調査

例年の旅行ピークは8月で、9月には4割ほど減ります。

でも昨年は9月も旅行者が116万人増えました(3232万人3348万人)。

内「県外旅行」は26万8960人増でした。

でも9月の感染者数は8月の半分以下まで減りました(3万2129人1万5194人)。

 

8月も新規感染者は増えていて、9月は旅行関連症例数が分かりません。

そのめた正確な比較はできませんが、この解析には間違いが2つあると思います。

 

ひとつは、キャンペーン期間を期間2としていることで、実際は~期間3です。

もうひとつは「県境をまたぐ移動」をキャンペーン利用分と捉えていることです。

 

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東京都・大阪府・北海道の感染者推移と入国・出国者の推移 2020

期間2では「Sightseeing」での感染が増えていますが、本来のキャンペーン期間である期間3では「Hometown/居住地域」での感染が増えています。

約10%→約40%に増加、「Sightseeing」は逆に約20%→約10%に減少しています。

 

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各記事やV-RESASをみると、居住地域周辺での旅行が多かったようです。

たとえば北海道居住者は、6割が道内旅行で「Go To Travel」を利用しました。

 

キャンペーン中の感染流行は、各地で個別に起こったのではないかと思います。

各地の入国者等から地元の人を中心に感染が広がったということです。

   

それなら、東京が「Go To Travel」に加わり、「共通クーポン」「Go To Eat」も始まった10月の第二弾で感染爆発が起こらず、旅客数に伴って各地の感染者数が横ばいになっていた説明がつきます。

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東京都を例に外国人人口と各区の感染者数を比較すると、感染者数は概ね外国人人口に比例しますが、一部比例しない地域もあります。

世田谷区、大田区、渋谷区、港区、品川区、目黒区、杉並区などです。

 

東京の人口ランキング【スマイティ】

世田谷区は、地域人口が23区で一番多く、人口密度も高いです。

人口ランキングは、世田谷区、練馬区大田区江戸川区と続きます。

都内の外国人労働者は接客業で働いていることが多いので、人口の多い地域に勤務先が集中している可能性があります。

全国 市区町村別 コンビニの数ランキング【アパマンショップ】

コンビニでいうと、港区、新宿区、世田谷区、大田区の順に多いようです。

渋谷区、港区、目黒区、大田区等は、外国人の勤務地や娯楽施設も多いです。

 

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昨年(4~12月)の宿泊旅行者の1%(234万人)が外国人旅行者です。

99%は日本人旅行者ですが、観光目的の「訪日外客」はまだ入国していないので、この外国人旅行者は「特段の事情」外国人労働者です。

 

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宿泊施設別の利用状況をみると、第二波は、日本人旅行者の「旅館」「リゾートホテル」の利用推移が近いです。

第三波は、外国人旅行者の「ビジネスホテル」「会社・団体の宿泊所」の利用推移が近いです。

宿泊を伴う「出張・業務」の多い地域では感染増加しています。

 

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旅行統計では、宿泊利用者を全て旅行者としてカウントします。

実際は全員が観光目的の旅行者ではなく、54~57%は「観光目的の宿泊が50%未満」施設の利用者です。

 

これらを踏まえて考えると、偽陰性の入国者が「ビジネスホテル」「会社・団体の宿泊所」等で待機期間を過ごし、周辺地で仕事を始めることで、その地域の感染源になっているのではないかと思います。

 

<独自>政府、県内旅行に最大7千円支援 トラベル再開は6月以降(産経新聞) - Yahoo!ニュース

夏~現在の感染流行は世界中で似たような経過を辿っています。

日本では第一波から持ち込まれたウィルスで感染増加しています。

キャンペーンがあってもなくても、出入国者が増えれば感染増加したと思います。

 

ただ、キャンペーンに感染増加を抑える仕掛けがあるわけではありません。

帰国者や「特段の事情」の入国が今以上に増えると状況が悪化します。

この先もGWや夏休みなどが控えているので、再開はしない方が良いと思います。

経済が重要なら出入国を停止して国内事業を通常営業に戻す方が良いと思います。  

  

出入国を完全停止+感染対策」をすれば、少々の活動があっても、日本国内では大規模な感染流行は起こり難いと思います。

小規模な感染増加はあるかもしれませんが、ここまでは出入国規制を強化すれば感染者も死亡者も減っていました。

 

日本の感染者数は、4月に1万2187人まで増加。

出入国制限を行うと、5月2477人(80%減)、6月も1865人(85%減)まで減少。

7月『レジデンストラック』で出入国緩和を行うと、再び1万7651人まで急増。

8月に留学生などの受入を開始すると、更に3万2129人まで増加。

9・10月に相手国で渡航制限を行うと、感染者は約半分の1万5194人まで減少。

11月『ビジネストラック』で出入国緩和を行うと、4万7501人まで再び急増。

 

現在は、外国人労働者を受け入れるために、国内事業者に休業や時短営業をさせていますが、入国を停止して国内事業を通常運営に戻す方が良いと思います。

  

出入国を完全停止するのが難しくても、後に書く「改善案」(待機期間の追加や再検査)で同程度の効果が期待できると思います。

 

入国者が感染源になる理由

news.yahoo.co.jp

入国緩和、専門家ら警戒 感染者1日10人で大流行―新型コロナ:時事ドットコム

Vol.10(2020/6/25)世界の状況/入国緩和による感染リスク/中国からの報告:抗体の量が低下する/ほか - 東京ミッドタウンメディカルセンターからのお知らせ

コロナ無症状感染「非常にまれ」は誤解 WHO専門家が釈明 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

新型コロナ感染症:WHOはなぜ「無症状の感染者は感染させにくい」と発言したのか(石田雅彦) - 個人 - Yahoo!ニュース

西浦教授の特別講義「入国制限緩和のリスク、シミュレーション」|医療維新 - m3.comの医療コラム

 

第二波前の6月に西浦さんがシミュレーションを発表しています。

・乗客感染率0.01%で空港検疫を行わなければ90日後に100%感染大流行

・乗客感染率0.1%では空港検疫や待機措置を行っても90日後に100%感染大流行

という内容です。

検疫については、入国者全員にPCR検査を実施し、その感度は70%と仮定します(もしもこれより低い場合は、ここで提示するよりも流行確率が高くなる)。また感染していても無症状の人全員に自己隔離を実施し、ホテル等に14日間泊まってもらうようにし、その80%が有効であると仮定します(感染源の20%だけが行動制限が緩くて、他者を2次感染リスクに曝してしまう、とする)。

分科会もこれを「出入国緩和に伴うリスク」のひとつとしています(レベル3)。

 

このシミュレーションは、大規模感染が起こる条件を計算で割り出そうというものなので、良くも悪くも参考用だと思いますが、「待機者行動」(待機要請を守らない人)を2割とする根拠が示されていません。

 

6月から徐々に旅客者数は増えましたが、まだ大規模な緩和はありませんでした。

「空港検疫」「14日間の待機」があり、「検査精度」は待機措置でカバーする設計になっていたので、この計算条件に従うと「待機者行動」が感染流行の主因だと言っているのと同じです。

重要な部分なので、着眼根拠を明確にする必要があると思います。

 

感覚的な目星であるなら、同等の問題は他にもあります。

以前は検査を受けるのに「37.5度以上が4日間以上」という条件がありましたが、感染力が強い12日間の内、(発症前2日を含む)6日間は検査対象外だったということで、単純計算でいえば、陽性者の5割を放置していたことになります。

 

企業で陽性者が出た場合も、マスクを着用していれば濃厚接触者になりません。

濃厚接触の感染率は5%、家族間で10~40%です。

変異株クラスターの発生を受けて、実際はもっと多いだろうと言われています。

 

www.fnn.jp

MIT Tech Review: 新型コロナ、新規感染の8割は2割のスーパー・スプレッダーが原因か

結婚式クラスターはこうして起こった…メイン州当局の徹底調査で177人の感染が判明 | Business Insider Japan

 

2割の「スーパー・スプレッダー」が感染を広げている可能性も指摘されています。

 

三次感染以降は断絶が起こりやすいようなので、「検査精度」「待機者行動」が理由だと、極端に計算すれば、8月は入国陽性者の内83人が、「14日間の待機」期間中に3万2129人を感染させたことになります。

仕事開始前の待機期間中に、マスク必須の日本で、ひとりあたり1日27.6人、2週間で387人ずつの濃厚接触者を作るのは、簡単ではないと思います。

 

四次感染も多少はありますが、三次感染までにある程度の人数に感染していないと、出入国者と国内感染者の推移が合わなくなります。

 

個人の意識(待機者行動)より強い要因が他にあると思います。

可能性が高いのは「待機日数」だと思います。

 

待機措置(自主隔離)の日数不足問題

欧州の変異株は、「空港検疫」「待機措置」を不要にしたことで拡散されました。

どちらも必要ですが、「14日間の待機」では水際対策になりません。

14日間という日数に意味があるのは、有症状で発症した場合だからです。

 

新型コロナの潜伏期間は1~14日間(中央値・平均4~6日)です。

感染力が強いのは発症2日前~発症後10日間(発症後5日前後がピーク)です。

感染状態は24日以上続くこともありますが、感染力があるのは内12日間です。

 

たとえば、潜伏期間10日+発症後5日間は感染力が強い(ウィルス放出量が多い)ケースで、感染初日に偽陰性で入国すると、15日目は感染力を持っていますが、待機期間は終了しています。

 

有症状で発症して検査を受ける場合は、10日間の隔離で良いとされています。

検査結果が出た後なら、大抵は7日もすると感染力を失っていることになります。

 

でも、濃厚接触者は発症前の人もいるので、潜伏期間の考慮が必要です。

・「濃厚接触後14日間+10日間」の待機措置

・「14日間の待機」の終了時に「検査・再検査」

 

どちらか必要ですが、濃厚接触者はなぜか感染日が発症日として扱われています。

そのため潜伏期間が考慮されておらず、待機日数は有症者と同じ14日間のみです。

 

著名人や企業は待機後に任意で「再検査」を行っているケースもあります。

でも規定では、待機後は有症状で発症した場合しか任意検査を行いません

任意検査を行わないケースでは、感染者は市中に出ています。

 

レジデンス/レベル2の場合、42時間~5日以内の出国前検査で入国可能でした。

偽陰性査証で入国し、待機期間中に発症する可能性があります。

無症状の場合は、感染力がピークの時に待機期間が終わっても分かりません。

 

ビジネス/レベル2の短期滞在では、出国前検査なしで入国が可能でした。

待機期間もなく、事前報告すればマスク着用(14日間)を条件に外出もできます

その期間中に自宅→病院を行き来して検査を受けるのでも良いとされています。

 

レジデンス・ビジネストラックの担保は、相手国がレベル2であることです。

でも、レベル2の国でも感染増加しています。

出国前検査も、陰性査証のある人から「空港検疫」陽性者が出ています。

陽性者が飛行機に乗れていること自体にも問題があると思います。

 

無症状者からの感染は全体の50~60%で、条件次第で最大70%になるようです。

米CDC「新型コロナ患者の半数は“無症状者”からの感染」と推定(WoW!Korea) - Yahoo!ニュース

※WHOが「無症状者からの感染は多く無い」と発信しましたが、後に訂正しています。 

 

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9月30日福岡県の検査数が多いのは、民間機関等での実施件数(過去分含む)を計上した為。

 

入国緩和期間以外の空港検疫数(入国者数)は、国内感染者数の倍です。

入国者の半分が感染していれば、日本の感染者数になります。

 

全ての感染者に海外滞在歴があるわけではないので、乗客感染率を4割として、更にその半分(2割)が市中で三次感染させるとしても、2~4人に感染させると日本の感染者数になります。

4人家族なら、家族以外に各1~2人感染させる感じです。

市中感染の広がり方としては、現実的な人数だと思います。

 

世界中に感染拡大している原因は「機内感染」

他国でも、出入国を緩和すると感染者が増え、強化すると減っています。

国民性、習慣、感染対策、検査方法、発症者の扱いなどは国によって違います。

厳格な隔離措置や罰則がある国もあり、「待機者行動」が共通点とは考え難いです。

検査精度も「待機者行動」に原因を求めない限り待機日数の問題です。

 

新型コロナウイルス 各国の入国制限に関する一覧 | 日本橋夢屋

世界で共通になっているのは、待機日数移動手段です。

 

他国でも、待機措置(自主隔離)がある場合は、ほぼ14日間です。

特別措置や13日目「再検査」の国を除けば、基本的に「14日」目安の対応です。

 

偽陰性で入国した場合、「14日間の待機」では不十分です。

待機日数不足は「再検査」で補えますが、任意検査にしている国も多いです。

そのため、本来は有症状ほど感染力が強くないはずの無症状者による感染率が高くなっているのではないかと思います。

 

出入国者の多くは移動の際に感染している

JAL、客室乗務員が新型コロナ感染 乗客の濃厚接触特定されず | ロイタ

飛行機の機内 換気はどうなっているのか? 実は2~3分で入れ替わる空気 その仕組みは | 乗りものニュース

「感染者1100人が搭乗も2次感染ゼロ」飛行機のコロナリスクを検証する 要注意は機内よりもフライト前後 (2ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 

「飛行機内は高性能な空調システムがあり感染しにくい」とされています。

この安全神話の出所はIATA国際航空運送協会)という航空会社の業界団体です。

その説明にお墨付きを与えているのは、日本渡航医学会の理事長等の関係者です。

 

www.aviationwire.jp

機内の空気循環について | ANAグループについて |ANAグループ企業情報

 

飛行機内の空気は、HEPAフィルターでろ過されて50%が機内を再循環します。

0.3μmの粒子をろ過しますが、新型コロナは0.1μm(0.05~0.2)です。

飛沫核(エアロゾル)も0.2μm(0.01~数mm)なので、すり抜けます。

 

IATAやメーカーは「飛沫は0.5μmなので、ろ過できている」と主張しています。

機内では大声を出さないので、なぜ飛沫基準なのか疑問です。

 

www.siej.org

こちらはインフルエンザの応用も含まれますが、飛沫は新型コロナも同じです。

幾つか読んだ中では、分かりやすい記事だと思いました。

 

相対湿度50%で咳をした10分後に床へ落ちるのは、1μmで0.7%です。

10μmなら51.2%、25μmなら98.8%、大きい(重い)ほど落ちます。

小さな飛沫やエアロゾルの方が数が多く、長時間空中を浮遊します。

 

落ちる飛沫量は、咳をした地点から0.5m距離で少なく、3mや5mで多いです。

市販のHEPAフィルター等がキャッチする量はこの距離に比例します。

ソーシャルディスタンスが求められていますが、2m距離は飛沫量が多いです。

 

エアロゾルは湿度が高いほど不活性化しやすく、沈着もしやすいです。

相対湿度10%と比べて90%では、10分後の失活速度は1.4倍、沈着速度は1.7倍。

温度22~23℃・相対湿度40%の生存半減期は中央値1.1時間(0.6~2.6h)。

また、換気を1時間に1回行った場合、飛沫サイズによらず15%減少します。

 

飛行機で採用しているような「HVACシステム」(暖房・換気・エアコンの機能を一体化した空調システム)で空気清浄化を行う場合(循環回数0.8–0.9回/h)、ウイルスの気中濃度は、0.5m離れた位置では3種類(HEPA・CM・MERV)のどのフィルターでも20%程度しか減少しません。

3mで20%~80%、5mで12%~98%です。

 

フィルターの捕集効率は、0.1μm前後で非常に低いです。

新型コロナの平均的なウィルスサイズが、ちょうど捕集しくいです。

 

フィルターが95%を除去する参考文献の実験例は、枯草菌(1~3μm)です。

HEPAフィルターが0.3μm以上で高い捕集率を発揮することは分かっています。

問題は新型コロナ(ウィルス0.1μm、エアロゾル0.2μm)に有効かどうかです。

 

飛行機内は特殊で、湿度が10~20%と低く設定されています

そのためエアロゾルは、早く小さくなりやすいです。

国際線は飛行時間も長く、エアロゾルやウィルス以外はろ過されます。

また、飛行中は機内でウィルスが感染者から排出され続けます。

 

飛行機の空調システムは高性能で、2~3分で機内の空気を入れ替えます。

この条件だと、高濃度のウィルスを含む空気を、効率よく満遍なく機内に循環させている可能性があると思います。

 

【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療従事者への感染を防ぐために 近畿大学 | ニュース | 糖尿病リソースガイド

飛沫核も3時間程度は感染力を持つようで、「空気感染」も2割弱あります。

 

飛行機はクリーンルーム並みの安心 | インフォコムの危機管理ポータルサイト

機内での二次感染リスクは、座席によって違います。

前・後方席 < 中央席 < 中央の窓際席、の順に感染率が高いです。

陽性者の過半数が窓側に集中している事例もあります。

 

飛行機の空気は、床下でろ過して外気と混ぜて天井から送り出されます。

それを床と側壁下部から再び床下に流して循環させています。

空気は左右と中央に流れやすく(窓際と中央)、前後には流れ難いようです。

感染者の座席位置と機内の空気の流れは一致します

 

ニュースレター(機関紙) | 海外医療情報 | JOMF:一般財団法人 海外邦人医療基金

IATAは、「過去のSARSや風疹の例では殆ど機内感染が起こっていない」、「機内感染が起こったとしても前後席まで」、「機内感染は空調設備が不調だった時だけ」、だから機内感染の可能性は低いと発表しています。

 

でも、全て覆されているようです。

搭乗者に感染者が1人いるだけでも、機内の広範囲で感染が確認されています。

飛行関連の感染者は9列にわたり、反対側の席にまで及んでいた。空気処理システムの点検に関する記載はみられず、乗務員に病気のものはいなかった。SARS-CoV-1 の検討では、最初の感染者の2ないしは3列以内の座席で2次感染のリスクが高いことが報告されている一方で、それより遠く離れた席でも発生しており、US連邦航空局の報告では、2003年のSARS感染爆発の際には、感染者から7列離れている乗客への機内感染は、人の動きと関連があるかもしれないと結論している。

多くの 2 次感染者は窓側に座っていた。うち 2 名は席の移動がなかったという。これは、米国での、通路1つの航空機での飛沫による病原体の感染性は、窓側の席の方が感染リスクが低いという事実と相反する。別の報告では、航空機内での複雑な空気の流れを測定し理解することは難しいと述べている。

 

IATAは、陽性者の前後席のみを検査対象にしていて、日本の航空会社が中央キャビンを封鎖すると中央席を売れと指示を出していました。

  

飛行機の旅は安全か?

ロンドン~ハノイ間を移動した国際便の例では、乗客1人に陽性判定が出ました。

この客は、2月初旬からロンドンに滞在し、イタリアやフランスを旅行しました。

2月29日に発症した後、友人に会い(友人も陽性)、3月1日に搭乗しました。

 

乗務員100%・乗客84%(184人)の追跡調査で、感染確定者は合計16人でした。

マスク着用は任意の時期で、陽性率は8.6%、離れた席にも感染者がいました。

潜伏期間は5.8~13.5日、中央値8.8日、家族などへの三次感染は0.4%。

新型コロナ、VN0054便ビジネスクラス客21人中15人が感染 [社会] - VIETJOベトナムニュース

ジョンソン英首相、イングランドのロックダウン段階的緩和を発表 - BBCニュース

 

シドニーからパースへの国内便(3月19日)では、231人中6人が陽性者でした。

その全員がシドニー港で(前日・当日に)下船したクルーズ船の客でした。

その後、待機期間中に合計29人の感染が確認されました(陽性率12.5%)。

19人は3つのクルーズ船の乗客で、最多A船の全員が同じゲノム配列でした。

待機期間中に感染確認があった11人中8人も同配列でした(3~6日で発症)。

 

豪の州首相、感染源のクルーズ船「対応にミス」謝罪 乗客検査せず下船 - BBCニュース

クルーズ船は往復11日間のプランで、運行中から多くの人が咳などをしていたのに、州当局が誤って帰してしまったようです。

豪寄港の「プリンセス」号で陽性 客下船後に判明、当局が連絡急ぐ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

新型コロナ機内感染、エコノミー窓側に高いリスク-カンタス便の分析 - Bloomberg

10カ月ぶり市中感染が変異型?→都市封鎖 豪パース [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

 

航空機内での感染が疑われた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のクラスター事例

国立感染症研究所も国内線の追跡調査を行っています。

 

那覇空港関西空港の事例では、移動者の家族に陽性者が出て、前後3列目までを追跡調査しました。

122人の内14人が発症していて(約11%)、内13例はゲノム配列が同じでした。

 

この14人は有症状でしたが検査を行っておらず、調査中に発覚しました。

無症状者や離れた席、連絡のつかない人を除いた感染率が約1割です。

実際は搭乗者の2~4割に感染があってもおかしくありません。

昨年初期の追跡調査なので、現在はこれより多いと思います。

 

レベル3の国際線は、一応「空港検疫」があります。

でもこれらの例からすると、空港で発見できるのは感染者の2%前後です。

レベル2は「空港検疫」もありません。

 

パイロットらの検査、国交省が要請 変異種対策で: 日本経済新聞

パイロットやCAの感染率は不明です。

業務に支障をきたすという理由から、厚労省「空港検疫」対象外にしています。

 

移動の飛行機内(や船内)で感染が起こっている可能性は非常に高いと思います。 

 

計算してみる

入国後14日以内に入国感染者の全員が発症し(乗客4割)、半分が無症状で(乗客2割)検査・再検査を受けないとしたら、市中感染源になる割合は以下です。

「待期期間あり」…乗客1割が市中感染源(第二波)

「待期期間なし」…乗客2割が市中感染源(第三波)

 

これが正しければ、理屈上は第二波と第三波で影響が倍くらい違います。 

 

8月新規感染/3万2129人、7月「空港検疫」陽性者/277人=116倍

1月新規感染/15万1326人、12月「空港検疫」陽性者/720人(全員検査)=210倍

第二波と第三波でほぼ倍の違いがあったようです(1.8倍)。

 

全入国者だと1.4倍、入国外国人だけだと2.6倍、入国日本人のみ0.7倍です。

陽性者で計算していますが、市中感染源は主に偽陰性の入国者だと思います。

 

入国後14日間での陽性率は、有症状者で10~15%です。

3列目までの検査や連絡がつかない人を考慮すると20%はあると思います。

半分が無症状者だとすれば、陽性率は倍の40%前後になると思います。

 

感染経路不明が1000人超 都のモニタリング会議 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

増える「感染経路不明」 調査協力しない人も「どこに感染者いるか分からない自覚を」|京都新聞

入国時の「空港検疫」で偽陰性→搭乗日から10日前後に発症(潜伏期間)→(「14日間の待機」終了→)(発症2日前~)発症5日目前後で市中に出て三次感染源に。

という流れがあるとしたら、三次感染者が発症する頃には、二次感染者からは陽性判定が出ないので、渡航歴がある元の感染者まで辿りつきません

 

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厚労省 滞在国での空港検疫(米国)|「水際対策」項目

米国側での「空港検疫」でも、日本人渡米者の陽性率は低いです(0.4%)。

三次感染率と同程度なので、日本人の多くは二次・三次感染者だと思います。

 

日本からの外国人渡米者も、10月までは日本人と同程度の陽性率でした。

それが日本側で出入国を緩和した11月以降から陽性率が高くなっています。 

感染者として日本に入国後、感染力をもったまま出国しているのかもしれません。

 

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入国外国人の陽性率は、「特段の事情」の入国者が多いと上がります。

「特段の事情」としての入国する人の多くは再入国(60~99%)です。

この再入国者のうち、日本から再出国する人は67~151%。

短期間に国を移動する外国人の多くは「特段の事情」による出入国者です。

(家族滞在・特定活動・永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者・特別永住者

 

高頻度で国を行き来する「特段の事情」による出入国者が「スーパー・スプレッダー」になっている可能性があると思います。

 

次に再出国が多いのは「技術・人文知識・国際業務」の在留資格者です。

日本への新規入国者・再入国者としては、「技能実習」と人数は近いです。

(通訳、デザイナー、私企業の語学教師など)

 

これらを踏まえた大まかな感染の流れは以下ではないかと思います。

[1]搭乗前から感染していた陽性者が2%~(一次感染者)

[2]1のウィルスが空調で拡散され機内クラスターを作る(二次感染)

[3]乗客の40%が感染して目的地に到着 ※空港検疫なし→[7]

[4]空港検疫で1に陽性判定が出る(2%/人数や飛行時間による

[5]14日間の待機中に残りの1・3が発症

[6]待機期間が終了し、50%の無症状者が市中へ/仕事開始

[7]6が同僚・客・家族など各2~4人にうつす(三次感染)

[8]短期間で行き来する「特段の事情」などが1になる

 

1月14日~2月13日を例に計算すると、「空港検疫」陽性者は149人、検疫数は6万5482件、感染者11万1398人なので、待機期間終了から5日間は感染力を持っているとしたら、各1.5人/日に三次感染させます。

実効再生産数でいうと、発見できる有症状が半分として「0.75」です。

この頃の実効再生産数は「0.76」(2/1時点)なので、ほぼ一致します。

 

www.travelvoice.jp

IATAは、機内症例について「12億人の飛行機利用に対して44件のみ」と言っていますが、12億人に対して検査を行っているわけではありません。

 

香港の公開データベースを元にした分析では、機内感染のリスクを指摘しています。

各7人以上の「空港検疫」陽性者がいた(飛行時間8時間以上の5フライト)約1500~2000人を対象に検査した事例では、58人の陽性者がいました。

 

機内での新型コロナウイルス感染リスクの低さを研究で示唆

IATAはこれに否定的な立場をとっていて、反証はされていませんが「むしろ少数事例だ」と主張しています。

でも、58人の大半は一次感染者だと思います。

 

一次感染者としては陽性率が高いので、二次感染者が含まれているとして、一次感染者を35人(下限の各7人×5便)とした場合、陽性率は2.3~1.7%で中央値2%。

二次感染が20倍なので700人、陽性率は46~35%、中央値40.5%。

約1500~2000人に対して一次・二次感染者700人です。

計算上の割合も合いますし、感染者数としても多いです。


長距離便の機内でコロナ感染 可能性示す新たな研究結果(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース

長時間フライト中、コロナ1人→16人に? ビジネスクラスで集団感染、マスク推奨前の3月:東京新聞 TOKYO Web

 

日本で感染増加しにくい理由

日本で感染爆発がないのは「空気感染」が多いのかもしれません。

逆をいえば、欧米の感染は飛沫感染が多いのかなと思います。

医療・福祉機関などで多い接触感染」は各国での差は小さいと思います。

日本でも「飛沫感染」はありますが、各人の感染対策でそれなりに防げているのではないかと思います。

 

「COVID-19の拡大は空気感染が主流」【第61回臨床ウイルス学会】|医療情報サイト m3.com

昨年初期は「空気感染」は殆どないとされていました。

でも最近ではむしろ主流とする説も増えています。

 

これまでは海外の研究を元に、個人負担の「飛沫感染」対策が中心でした。

それとは別に、事業者が「空気感染」対策を行う必要があると思います。

 

www.fnn.jp

映画館は20分毎に20分かけて排気が行われているようです。

動画では5分間放出した煙の排出能力を実験していますが、客は5分で出ません。

上映中ずっと煙を放出しないと、感染客をいれた状態と同じ条件になりません。

 

色んな事業者が似たような理屈で安全性の説明をしています。

でも重要なのは「循環空気」を利用しているかどうかです。

 

ワーナーとサンヨーがタッグを組み、「空気のきれいな映画館」を実現 | Stereo Sound ONLINE

映画館は循環空気を利用していて、飛行機と同じ空調システム(HVAC)です。

 

安全性を訴える記事には「換気」と書いてありますが、外気取込は一部です。

空気をろ過して再利用していて、外気と混ぜて天井から供給し循環させています。

 

多くのビルや施設でこの一体型の空調システムを設置しているようです。

空気を再利用する方がコストを抑えられるからです。

大抵は天井に吸気排出口があるので、マスクの防御力も弱いと思います。

 

ただ、検証方法に問題はありますが、映画館の湿度規定は40%です。

飛沫核サイズが70%程度(0.35μm)なら、HEPAフィルターが機能しています。

もっと小さくなる可能性もありますが、マスクで防げる量だと思います。

 

映画館より感染リスクが高いのは、夜の街だろうなと思います。

飛沫感染」「接触感染」「空気感染」すべての感染リスクが高いです。

出入国を停止しないなら、店員・客にはワクチンが必要だと思います。

 

時短営業は、人を集中させるので、滞在時間を制限した方が良いと思います。

最善策は外食をしないことですが、するなら長居をしない方が良いです。

目安としては、30分~1時間かなと思います。

2時間だと国内線でも機内感染が起こっているので、滞在時間として長いです。

マスクなしなら30分、マスクありなら1時間、が上限かなと思います。

(温度22~25℃、湿度40%、換気・空気清浄ありの環境の場合)

 

改善案

感染者をゼロに近づけるなら、各人・各事業者の感染対策に加え、出入国を完全停止した方が良いと思います。

 

条件が揃えば国内からスーパー・スプレッダーが生まれる可能性はありますが、出入国制限を強化すれば減っているので、機内と同じ条件になる施設が少ないか、感染対策によって回避できているのかもしれません。

 

多少の犠牲者が出ることを覚悟のうえで往来を続けるなら、下記①+②+③+④+⑤のような条件付き入国にするしかないと思います。

 

① 入国者数を制限

② 出国前24時間以内の検査(陰性証明)

③ 到着後の「空港検疫」

④「14日間の待機」→「再検査」 ※または「21日間の待機」のみ

⑤「再検査」で陽性なら「7日間の待機」を追加

  

具体案は以下になるのではないかと思います。

・「外国人技能実習生」「留学生」の入国を停止

・「専門・技術職」は上限数を設けて入国可

・「入国可」「特別の事情」「出国日本人」は②~⑤を徹底

・自宅待機する場合は家族も④⑤が必要

※医療・福祉・研究・教育・高度人材などが含まれます。

 

待機日数や検査回数を適切に行うと、入国外国人の大量受け入れが難しいから『レジデンストラック』『ビジネストラック』などの枠を用意したと思うので、②以降を徹底すれば自動的に①の入国者制限にもなると思います。

 

出入国の再開には、新規感染者が1桁の状態が3ヶ月続いたら再開の検討をするなど、明確な判断基準が必要です。

 

ワクチン接種を渡航条件として義務化するなら、②③は省けるかもしれません。

機内での感染リスクは検証されないと思うので、④⑤は必要だと思います。

 

ワクチン完了で屋内交流可 米当局手引き、マスク不要 | 共同通信

フランス、日英など7か国との渡航制限緩和(AFP=時事) - Yahoo!ニュース

欧州で変異ウイルス猛威 パリなどロックダウンへ(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

ただ、日本政府にはアイデアがなく、状況判断が苦手です。

変異株によって状況が変わっても対応を変えられないと思います。

欧米は2週間毎に方針を調整するので、いつ超緩和措置をとるか分かりません。

①~⑤は下手に間引かず、常にフルセットで実行した方が良いと思います。

 

「ワクチン接種証明」めぐり議論活発 欧米で導入模索 (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

開発が進むワクチンパスポート--データ民主主義への移行のきっかけになるか - ZDNet Japan

SARS-CoV-2とインフルエンザの重複感染症例:日経メディカル

新型コロナワクチンについて|国立国際医療研究センター病院

インフルエンザワクチンは、新型コロナウイルスにも有効と言えるのか?

「普通の風邪」による免疫が新型コロナウイルスを撃退する? 新たな研究結果が意味すること | WIRED.jp

コロナウイルスの抗体は交差反応するか?:日経メディカル

新型コロナウイルスSARS-CoV-2の宿主プロテアーゼによる開裂活性化

循環器科医のためのCOVID19超解説|EBM-Library 特設サイト

Nature ハイライト:SARS-CoVとSARS-CoV-2に交差反応性を示す中和抗体 | Nature | Nature Portfolio

新型コロナのワクチン開発に追い風となる知見が明らかに:日経バイオテクONLINE

Pollen likely seasonal factor in inhibiting flu-like epidemics. A Dutch study into the inverse relation between pollen counts, hay fever and flu-like incidence 2016-2019

 

あってもなくても良いかなというくらいの補足情報を2/2に書きます。